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2018年2月 9日 (金)

大映映画『江梨子』

 遠い遠い、遠い昔に観た 大映映画『江梨子』への

きーポケのしつこい思い入れの話は 今回も続くのだ。


 きーポケが高校1年生になりたての頃の、1962年

(昭和37年)の休日に、たまたま入った映画館で観た

2本立て映画の内の1本が、当時 人気歌手だった

橋幸夫さんのヒット曲『江梨子』から生まれた

大映映画『江梨子』だった。

その当時は、若い歌手達の人気にあやかって多くの青春映画

が作られていたが、大映映画『江梨子』も橋幸夫さんの

人気に便乗して作られた歌謡映画だったと思う。

 その映画での橋幸夫さんは、決して上手いとは言えない

演技だったが、脇をしめる俳優さんや演出などに助けられて

それなりの歌謡映画になっている。


Photo

Photo_2
左から・・橋幸夫・船越英二・三条魔子・岩崎加根子

Photo_3
茂のクラス仲間 数人とと茂の部屋で
江梨子も一緒に「荒城の月」を歌う。
江梨子にとって数少ない 幸せなひとときだった。


茂と江梨子が仲良くするのを心配した周りの大人達が

強引に江梨子を田舎へ帰してしまった。


 やっと休みになって田舎へ帰った茂は

江梨子を必死に探したが、どこにもいなかった。

意気消沈した茂は、気晴らしに近郊の山村に散策に

出かけた。

Photo_4
散策の途中で立ち寄った田舎の小さな食堂に入り
茂はサイダーを注文する。
注文を受け コップにサイダーを注ぐ娘・・江梨子だった。
名も知らぬ村の小さな食堂で、江梨子は働かされていた。


Photo_5
『僕は駅を3つ過ぎて来たよ・・』
『私は2つ過ぎたわ・・』
夜、誰にも知られずに それぞれが自転車で
二人の中間地点辺りの場所で落ち合い、今の境遇や
夢を語り合う。


Photo_3
茂が東京へ帰る日、二人を会わせたくない茂の母が
江梨子に遠い所まで行かねばならない用事を言付けた。
茂が東京へ帰ることを知った江梨子は、急いで用事を済ませ
茂が乗る汽車に間に合うように、必死で走るのだが・・。


Photo_4
無理がたたって病気になった江梨子・・。
『おばさん このセーターだけは、私の手で編みたの・・』
江梨子の身体を気遣い、編み物は止めろと注意をする叔母に
病身の江梨子は、茂に着てもらうこのセーターだけは
編み終わって死にたい・・と 願うのだが・・。

注)
『着てはもらえぬセーターを寒さこらえて編んでます・・』と

都はるみさんが歌い大ヒットした「北の宿から」は

この映画より13年後の1675年(昭和50年)の発売である。

Photo_5
「江梨子 危篤・・」の電報を受け、急いで駆けつけた
茂だったが、しかし 間に合わなかった。

注)江梨子の死顔は とても綺麗だったが

掲載した写真はVHSカセットテープをテレビで再生し

それをカメラで映したものだから

非常に汚い画像なのである。


 きーポケが映画『江梨子』のあらすじを

下手な文章にするより、橋さんが歌う『江梨子』の歌詞が

映画の物語を簡潔で的確に表している。

橋幸夫『江梨子』

 作詞:佐伯孝夫 作曲・編曲:吉田正

 1)冷い雨が降る朝に

   一人で江梨子は死んでしまった

   かわいそうな江梨子よ

   きれいだった江梨子よ

   涙にぬれたその顔を

   花で飾ってあげましょう

 2)だまされたって傷つかぬ

   やさしい心の娘だったが

   大人達が江梨子よ

   わるいんだぜ江梨子よ

   苦しみのない天国で

   きっとなるでしょ幸福に

 3)海辺のお墓その下で

   静かに江梨子は眠っている

   野菊だけど江梨子よ

   つんできたぜ江梨子よ

   今では逢えはしないけど

   残る名前の美しさ


 まぁ 子供だましの悲恋物語だと いえなくもない映画だ。

戦後 十数年を経て農地改革後の新時代になったとはいえ

まだ地主とか小作人とかの 古い制度が残っている

特に地方の、貧しい小作人の娘・江梨子が

自分では どうにもならない大きな定めなかで

哀しさや切なさに負けず 必死に生きようとして

ささやかな喜びを得、一途な愛に命をかける・・。

 高校1年生の まだガキだった きーポケのどっかの中に

江梨子は強く入り込んでしまった。

 そのあと きーポケが二十歳になっても・・

四十歳の中年になっても・・

七十歳を過ぎた今も・・

映画『江梨子』への想いは、薄れてはいない。


あ〜ぁ・・

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